2022年3月4日
2月の最後の週末は、お日様が空いっぱいに笑顔をふりまいて、まるでもう春のようでした。
久しぶりに畑へ出てみると、大きくなりすぎたチンゲンサイやブロッコリーには、もう黄色い花が咲いていました。菜の花にそっくりです。
これから草取りの季節だなあと思って、ふと近くを見ると、ヨモギが芽吹いています。お日様の光で、緑の葉が白く輝いて、元気いっぱいです。先週はあんなに寒かったのに、真っ白な霜もおりていたのに、いつの間にこんなに大きくなっていたのでしょう。自然ってすごいな。そして季節はめぐっているんだな。
草取りはやめてヨモギ摘みをすることにしました。ヨモギを摘みながら、思いました。
今、世界のどこかで争いが起きている。砲弾が飛びかい、家が壊されている。そこには、赤ちゃんがいる。妊婦さんもいる。お年寄りがいる。障がい者も病人もいる。想像するだけで胸が苦しくなる。この間まであたりまえだった日常が、もうないのだ。
小さい子が流す涙をテレビで見て、何とも言えない気持ちのまま畑にいる私は、あたたかな日差しの中で、ヨモギを摘んでいました。何でもないあたりまえの日常、ヨモギが摘めるこのおだやかな幸せが、世界中のどこにでもあってほしいと願いながら。